サン・ジャン・ピエ・ド・ポー(フランス) → ロンセスバジェス(スペイン)
Saint-Jean-Pied-de-Port → Orisson → Roncesvalles
Saint-Jean-Pied-de-Port(サン・ジャン・ピエ・ド・ポー) → Orisson(オリソン) 5/31(土)
今日の距離 8.0km(累計 8.0km)
*距離数は日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会資料による。
今日の歩数 13.644歩(累計 13.644歩)
マダム ダニエッルにお会いしてからから出発
今回の巡礼路歩きでブログを通じて、沢山の情報をいただいた圭さんイチオシのアルベルゲ(巡礼者宿)、オーベルジュ・ドゥ・ペルランに寄ってマダム ダニエッルにお会いしました。
大変感じの良い方で、「keikoさんを覚えていますか?」とお訊ねすると、「覚えているよ。keikoは元気か?」と。
Keikoさんとは、ブログを通じてのやり取りだけで会ったことは無いのですが、「元気ですよ♪」と言ってしまいました。
ゲストブックの所まで連れていってくれ、keikoさんの書き込みを見せてくれました。素敵なイラスト入りで数少ない日本語書き込みなので、すぐに見つかります。三回も来られているのですね。
マダム ダニエッルは今年10月にお遍路を歩かれるということで、日本の情報を色々集めていました。お遍路のポスターや道しるべシールが貼ってあって、お遍路モードに入っています。私が一昨年歩いた時の納経帳の写真をスマホで映してきていたので、それを見てもらいながら、少し説明をすることも出来ました、かな?
マダム ダニエッルとお別れして、いよいよ出発です。
良い感じのサンジャンピエドポーの街を歩いて行きます。
(追申)マダムはこの年の10月にお遍路歩きに来日しました。関西空港まで迎えに行って、一番札所霊山寺から二十三番札所 薬王寺まで1週間お遍路道を同行。その後彼女は一人で八十八番大窪寺まで歩きました。
綺麗な部屋と設備、そして、風に飛ばされたと思っていたタオルマフラーが・・・
やっと受付が始まり、料金(一泊二食で35ユーロ)は日本から払い込んでいたので、明日の昼弁当用ハム・チーズサンド代金(5ユーロ)を払って部屋に案内してもらいました。
二段ベッドが5台の10人部屋です。コイン式シャワーが2台あり、1コインで5分間使えます。部屋に案内してくれた時に一枚もらったのですが、シャワーのコイン投入口の近くにもう一枚置いてありました。5分間で終えられなかった場合の緊急用かな?
洗面所とトイレの電灯は自動点灯式で、夜には暖房も入りました。
タオルマフラーを洗濯して外に干していたら、いつの間にか無くなっていました。風に飛ばされてしまったのかと思い、気にいっていた物だったので、ちょっとショックでした。
ところが!!後で食事から帰って来たときに、暖房機の上に畳んで置いてあるのを見つけました。さっきも探したのですけれど、その時は気づきませんでした。干している途中で雨がパラパラとしてきていたようだから、誰かが取り込んでくれていたようです。よかった!
食事の後に突然、自己紹介が始まってしまった
夕食は暖かいスープに、メインは肉(豚かな?)と豆、デザートはタルトでした。
ワインは大きいデキャンタに入っており、空になるとお代わりを持ってきてくれるので安心して飲めます。
お客さんは全部で40人ほどでした。
隣の席は、お医者さんを目指している18才の中国系カナダ人カミーユお嬢さん。中国語では名前は書けないそうです。何代にもわたって外国に住むと、そうなるのでしょう。
向かいはちょっと怪しい30才のトリノ在住カルロさん。左側には陽気な中年フランス人グループ。右側にはブラジルからの御夫婦と、色んな国から来ています。
何とか片言で回りの皆さんと話をしていたら、アルベルゲの女主人が出てきて、突然何か言って、端の人から自己紹介が始まりました。
聞いてないよ!と言ってもどうしようもありません。
他の人の自己紹介はほとんど分からないままで、とうとう自分の番になってしまいました。
日本の広島から来た63才、カミーノとワインを楽しみたいです。と言うと、拙い発音でも分かってくれたみたいで、皆さんがしっかり拍手をしてくれました。日本人はまだそんなに多くないのでしょうね。
この時に一緒になった方たちとは、このあともしょっちゅう出会います。
Orisson(オリソン) → Roncesvalles(ロンセスバジェス) 6/01(日)
今日の距離 17.0km(累計 25.0km)
今日の歩数 30.580歩(累計 44.224歩)
霧の中からカウベルの音
歩いていると、何処からともなくカウベルの音が聞こえてきます。中には随分低音で太鼓のような音も。
立ち止まって牛を見ると、警戒しているのか、興味があるのか、はたまた単にひまつぶしか、こちらをじっと見ている牛が何頭かいます。
小さな高山植物が見守ってくれています。
名前は分からないのですが、小さな花が一杯咲いています。寒くて風も強いので背は延びません。(麓では、黄色い花と同じ花が1mの高さまで育っていました)
ただ肥料に関しては、牛の糞が回りに十分ですので、問題はありません
噂の自動車屋台
看板には、色々な国の言葉で(日本語も)「フランス最後のスタンプだよ!!」と書いてありました。
寒い(7℃)のも手伝って結構繁盛しています。
私は素通りします。
ぬかるみ道は危険が一杯!
場所によっては、靴がくるぶしまで入ってしまうようなぬかるみです。今回の靴はゴアテックスのゴツいやつではないので、浸かったら中まですぐに水が入ります。
ルート選定をしっかりとし、遠回りでも大きく迂回して靴を守りながら歩きます。
フランス・スペイン国境
といっても、なんの表示もありません
多分ここが国境です。
柵になっている橋は、牛が通らないためのものです。蹄の動物ではここを通るのは難しいでしょう。
シェンゲン協定で人間は自由に国境を越えられますが、牛にはまだ国境が残っているということかな😅
そういえば、昨日の夕方アルベルゲの近くを馬で巡礼する人が通っていたのだけど、馬はどうするのかな
枯葉の泥沼に水没
スペインに入ると、今度は深く積もった枯葉が泥と一緒になっています。枯葉のせいでどのくらい靴が沈むのか、見ただけでは分かりません。それに右側は鉄条網、左側は急斜面で迂回しようもありません。
ここはヤバイなと思いながらも、通らざるを得なく、とうとう両足とも泥水が入ってしまいました。海から上がってきたばかりの、ダイビングブーツの中のような状態です。
このままでは、足がふやけたりマメが出来てまずいことになるな!と思いながらも歩いていると、段々乾いてきました。五本指ソックスの効果もあって(多分)、足に問題は生じませんでした
避難小屋で日本語を話す若いノルウェー男性と遭遇
相変わらず霧に覆われ風も吹いている状態の中で、避難小屋が現れました。助かる!
小屋の前で、昨夜同室だった女性が「このノルウェーの人は、日本語が話せるのよ。」と紹介してくれました。
彼は、東京と上田に行ったことがあるそうです。柴犬が好きで、2頭ノルウェーで飼っており、名前は「AKA,SHIRO」というそうで写真を見せてくれました。赤柴と白柴でそのままの名前が付いています。遠く日本を離れても、幸せそうに暮らしているようです。
話をしている中でこの女性が、私のタオルマフラーを指して何か言っていたのですが、その時は何も分かりませんでした。後で「そのタオルを私が昨日取り込んだのよ。」と言っていたのだろうと気が付いたのですが、その時はもう別れた後でお礼を言い損なってしまって残念。
小屋の中に入ると、昨夜同じアルベルゲに泊まっていた6人組の陽気なフランス人が歌ったり踊ったりしています。
この人たちもお昼のサンドイッチをかぶりついていたので、アルベルゲで持たせてくれたサンドイッチを一緒にいただきます。
こちらのサンドイッチは、バケットを使っているので噛むのが大変です。ただ、顎が鍛えられるので、頭には良いのでしょう。
Roncesvalles到着
峠からここまで降りてくる道については、サンジャンの巡礼事務所で「真っ直ぐ行くと危険だから、途中で車道に曲がりなさい。」との注意を写真つきの地図と一緒にもらいました。
ただ、その写真に写っている道標が見つからず、他の巡礼者もどんどん真っ直ぐ行くので、私も真っ直ぐに。
結果的には滑りやすい場所もあったけれども(滑って転んだ人もいました)、言われるほどの危険な道ではありませんでした。
アルベルゲに13時30分到着。料金(10€)を払い、部屋に入れる時刻が14時なのでその間に泥だらけの靴を洗う。押し続けないと水が止まってしまう蛇口なので困っていると、他の人が押してくれた。ありがたい。当然その人が洗うときは押してあげます。
靴の中に、持ってきていたトイレットペーパーを詰め込んで乾かします。
靴は全員靴置き場に置いて、部屋にはサンダルか靴下のまま上がります。
近代的で大規模なアルベルゲ
建物は鉄筋コンクリート4?階建て。収容人数は180人と大規模で、とても新しく清潔です。
ベッドは4ベッドずつが区切られていて、ロッカーも付いています。
荷物を置いて急いでシャワーに行きましたが、何人も並んでいました。やっと自分の順番が来ましたが、私の後にも待っている人がいるのでゆっくりとシャワーを使うことができません。